11ぴきのねことあほうどり

11ぴきのねこは、みんなのらねこ。そして、いつもはらぺこ。 ある日、11ぴきのねこは広いジャガイモ畑を見つけます。そのまま食べてはおいしくないので、コロッケを作ることにしました。 ジャガイモをあらって、ゆでて、つぶして、パンこをつけてあぶらであげると、おいしいコロッケの完成! 「こんなにおいしいコロッケ、われわれだけで食べてはもったいない!」11ぴきのねこは、コロッケ屋をはじめます。お客さんが次々とやって来て、お店は大はんじょう。でも、夕方になるとお客さんはぱったり来なくなり、残ったコロッケを自分たちで食べることに。 「もう、コロッケはいりません!」「鳥の丸焼きが食べたいねぇ~。」と、そこへ、1羽の旅のあほうどりがコロッケを買いにやってきました。 「こんなにすてきなコロッケを兄弟たちにも食べさせてやりたい。」島には10羽の兄弟が待っているので、コロッケを作りに来て欲しいと言います。 11羽のあほうどりを丸焼きにして食べてしまおうと考えた11ぴきのねこは、気球に乗って、あほうどりの島へと向かいます。しかし、そこで待っていたのは・・・。

原作 馬場のぼる(こぐま社刊)
脚色 松本則子
演出 藤田光平
人形美術 永島梨枝子
舞台美術 西島加寿子
音楽 一ノ瀬季生
照明 永山康英
舞台監督 奥洞昇
制作 松澤美保

演出のことば

「心いっぱい楽しんで」 藤田光平

こどもたちの前で人形劇をしている時、演じるわたしたちの周りの空気や時間が客席に吸い取られるような感覚になることがあります。一緒にご覧になっていた大人の方に伺うと、こどもたちが「食い入る」ように人形劇を観ていたそうです。こどもたちは、目の前の人形劇を、目や耳から・・・いや身体全体から自分の中に吸収して、何と「食べて」いたのです。そして、こどもたちのこの吸収する力の源にあるのは、欲求、好奇心、夢なのだと思います。「食べたい!」なのです。
人形劇「11ぴきのねことあほうどり」では、「食べたい!」のエネルギーでいっぱいの11ぴきのねこたちが、舞台狭しと「コロッケ作り」に挑戦し、夢膨らませて「あほうどり」の国を目指します。もちろん、失敗もします。しかし、力を合わせそれを乗り越えるのが、11ぴきのねこたちの大きな魅力なのです。
この人形劇を観て、こどもたちに「もっと観たい!」と思ってもらえたら、と思います。食べることが、こどもたちの成長に欠かせないことであるように・・・。